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公認会計士が独立で失敗しないための戦略

「組織に縛られず、自由な働き方で年収アップを目指したい」など、監査法人で経験を積んだ公認会計士なら、「独立」を考えることは当然あるはずです。

しかし、「独立したものの仕事がなく廃業した」「監査法人時代より年収が激減した」という話などもあり、似たようなケースを聞いて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

独立失敗の原因の多くは、「準備不足」と「環境のミスマッチ」にあります。ポイントや対策などをまとめていますので、ぜひ確認してみてください。

公認会計士が独立で失敗するパターン

独立後に苦労する会計士の多くは、「ビジネスマンとしてのマインドセット」や「経営感覚の不足」などが課題です。特に陥りやすいパターンを紹介します。

「監査脳」が抜けない

監査法人時代のままの思考は、独立後の障壁となります。行う業務そのものが同じでも、立ち位置が異なる点に注意しましょう。

監査法人は、過去の数字のチェックとミスの指摘が大切ですが、独立開業をすると顧客の悩みに寄り添い、利益創出を支援するサービス業の面が出てきます。

「正しいことを言う人」ではなく「一緒に戦ってくれる人」になれるかが、生き残りの分水嶺です。もしただの指摘などで終わらせてしまうと、そのまま契約が切られる可能性があると考えておきましょう。

営業力ゼロでの開業

「公認会計士の資格があれば、黙っていても仕事は来る」というのは、間違いです。会計ソフトの進化やWeb情報の充実により、単なる記帳代行や決算業務での仕事は少なくなっています。

失敗事例の多くは、「自分は何ができるのか(商品設計)」と「誰にどう売るのか(マーケティング)」を全く考えずに開業してしまうケースです。大手監査法人の看板がない「個人のあなた」に仕事を頼む理由は何か。ここを突き詰めない独立は、武器を持たずに戦場へ出るのと同義です。

資金繰りと価格設定の甘さ

会計のプロでも、自事務所の経営で失敗するケースも珍しくありません。これは適切な経営判断が身についていないためです。実績作りのために安売りをし、業務過多で疲弊して回らなくなり、信用を失う。また、良いオフィスや人員を過剰に抱え、固定費を高くしすぎてしまうなど、経営者としての経験が不足しているために起きがちです。

失敗リスクを下げるための転職戦略

失敗しやすい例は、ある程度原因がはっきりしているため、事前に知っておけば防げるリスクです。

「先生」から「サービス提供者」へのマインドチェンジを行い、実践的な「税務実務」と「事務所経営」のノウハウ習得を心がけましょう。しかし、監査法人に在籍したままで身につけるのは難しい部分があります。そこで推奨したいのが、「いきなり独立」ではなく「転職でワンクッション挟む」戦略です。

「ワンクッション転職」が有効な理由

「独立のための修行期間」と割り切り、独立後の業務に近い環境へ一度転職を行うのは、独立のシミュレーションとして役立ちます。実務経験を「給料をもらいながら」積め、未経験の税務申告やコンサルティングを先輩の指導下で経験できます。失敗が許されない独立後とは違い、組織の中でスキルを磨けるのは確実なメリットです。

最初から独立を意識して働くことで、事務所運営のノウハウ・顧客獲得・報酬設定・スタッフマネジメントなど、将来自分が所長になった時に必要な「経営の裏側」を考えることができます。ワンクッション挟む転職ですが、自分ごととして捉えられるため、これまでの仕事とは別の面白さを見出すことも可能です。また、人脈(ネットワーク)が広がり、将来の独立時に、提携先や顧客を紹介してくれるパートナーが見つかることもあります。

どのような転職先を選ぶべきか?

独立支援に理解のある中堅・中小会計事務所などが手堅い選択肢ですが、重要なのは、「あなたの独立プランに足りないピース」を明確にし、それを埋められる環境を選ぶことです。しかし言語化はなかなか難しい部分もありますし、どういった会計事務所が自分の要望に合うかを調べるのも時間がかかります。そのため、転職エージェントを活用し、壁打ち相手となってもらいましょう。良い転職エージェントが見つかれば、さらに良いプランが描けます。独立を成功させるために、確率を高められるアクションへ繋げていきましょう。